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メンタルヘルスを
軸にする産業医として、
働く人の心身の健康に寄り添う。

合同会社パラゴン

回答者
代表社員 櫻澤 博文
事業内容
産業医によるサービス提供

未知のウィルスに対する恐怖から、産業医サービスが停止し売上減

労働安全衛生法改正により、2015年12月から常時使用する従業員が50名以上の事業所では年1回のストレスチェックが義務化されました。さらに、経済産業省では「従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる法人」に対して健康経営優良法人認定制度が展開されるなど、職場における健康管理の重要性が高まっています。

こうした背景もあり、従業員の健康管理について、産業医を活用していこうとする企業も増えています。
当社はメンタルヘルスを中心に産業医として企業で働く人々の健康をサポートし、社会に貢献することを目指しています。

2020年新型コロナウイルスの感染拡大が始まった頃から、産業医としての支援を提供し企業に受け入れてもらうことが難しくなってきました。産業医は新型コロナウイルス感染症患者の診察や治療をする医師ではないにも関わらず、医師=高リスク者という見方をされる方もいて、契約している企業への出入りをストップされる事態が発生。企業では月1回の衛生委員会開催が義務付けられており産業医も同席するのですが、三密を避ける理由から開催したくないという声もあり、売上がダウンしました。

さらにコロナ禍により倒産、整理統廃合、業務縮小などで取引先が減少。緊急事態宣言中の2020年4月の売上は前年比2割減となりました。このまま緊急事態宣言が長引けば当社のサービス提供ができないままになってしまうため、キャッシュフローなど経営への不安が高まっていました。

産業医サービスだけだった事業の柱を、高齢者の遺言制作の医師支援など新たに増やす

産業医による企業の支援だけでなく、社会課題の解決になる新たな事業の柱の創出に取り組むことにしました。

産業医として対応してきた方々、つまり生産年齢人口は1995年をピークに年々減少し、最近は1995年比86.5%まで落ち込んでいます(参考:日本医師会総会での発表 https://pro-sangyoui.com/9028)。一方、高齢者の方々の人口は増加の一途を辿っており、この超高齢社会において貢献できる当社のサービスを考え、遺言作成に必須となる医師の関与を請け負う取り組みを始めました。

そのきっかけは、2013年に知人の弁護士から被後見人の公正証書作成の際の医師の立ち会いを依頼されたことでした。元より被後見人であっても、民法973条より2名の医師が立ち会い、被後見人の遺言作成能力に問題のない状態であるとの判断をその2名の医師が下した場合には、公正証書遺言の作成が可能でした。その立ち会う医師を担う組織として「遺言時医師立会支援センター」を設立。

その後2020年7月に相続紛争を防止するため、自筆証書遺言を法務局に預ける遺言書保管法がはじまりました。法務局では、その自筆証書遺言の正当性までは判断しません。そこで医師による遺言作成能力評価の経験を活かす機会ととらえ、この自筆証書遺言の作成者の認知機能や精神状態を評価する支援を提供することにしました。

こうした仕事の発注元は公証人、弁護士、司法書士や税理士など相続に携わる方になるため、新たな営業先を開拓しているところです。コロナ禍の影響を受けるなかでも、新たな事業の柱を増やす収益構造の改革ができたというポジティブな発想で取り組んでいます。

正しい情報を発信し、企業の商品開発などにも医師の立場から寄与したい

私自身、疫学で修士号を、労働環境改善で博士号を取得した立場からコロナについてのテレビ等の報道を見ていると、誤解を与えかねない情報提供姿勢と、それら情報に振り回されている方が多いことを心配しています。そして、メンタルヘルスの専門家として、皆さんに役立つ正しい情報を発信することが大きな使命であると再認識しました。

そこで、自社ホームページのブログで「メンタル産業医によるコロナうつ対策シリーズ」の連載、情報誌の連載コーナー「メンタル産業医 ドクター櫻澤のヘルシーコラム いつも心にうるおいを」では産業栄養学に基づく改善提案を続けています。

また、企業のイントラネットにおいても健康系の情報を執筆していますが、今後はさらに企業向けに多くの情報発信の場を開拓し、一人でも多くの方に心身ともに健やかな日々を送っていただけるよう尽力したいと考えています。

ある食品メーカーは、コロナ禍に伴う社会変革に対して不利益を被る方々を自社の製品で救済したいというコンセプトで新製品を開発するにあたり、「エモーショナルイーティング(イライラしたり落ち込んだりした時に空腹でなくても甘いものや脂っこいものを食べてしまう、ネガティブな感情による接触行動)」に着目し、当社に産業医のアドバイスを求めてきました。これは当社にとって、従来の産業保健では直接現場に出向いて働く人との対話を通じた支援しか射程に入っていなかったところへ大きな気づきをいただく機会となりました。

今後は、オンラインでもサテライトでも遜色のない支援ができるよう、先端企業と共同で人工知能を筆頭とした情報処理技術を活用して、従来の支援を洗練かつ発展させていく試みにも挑戦していきたいという構想も描いています。

  • 企業名 合同会社パラゴン
  • 所在地 〒 107-0062 東京都港区南青山5-17-2 シドニービル502
  • 創業年 2013年
  • 従業員数 4人
  • 業種 サービス業
  • URL https://pro-sangyoui.com/